写真は、セントラルパークのレーヨンですが、
なぜかこの写真を見ると、懐かしのオードリーヘップバーン主演の映画『緑の館』
を連想するのです。
大ヒットした一連のオードリーの映画の中で、
唯一赤字だったといわれるのが、当時の夫メル・フェラーの監督で、
アンソニー・パーキンスと共演した『緑の館』(Green Mansions 1959年)です。
原作は鳥類学者で作家でもあるウイリアム・ヘンリー・ハドスン(William Henry Hudson 1841-1922)
の『緑の館 -熱帯林のロマンス』(Green Mansions-A Romance of the Tropcal Forest)出版は1904年。
ハドスンは原作を「ベネズエラのガイアナジャングルへ旅した者についてのエキゾチックなロマンスである。」と述べています。
興行的には失敗作であっても、オードリーが森の中をひらひらと飛ぶように駆け回る姿は、透明感があり、
まるで本物の妖精をみているようでした。このときオードリーは30歳でした。
革命運動で故国を追われたアベル役の青年アンソニー・パーキンスも、ヒッチコックのサイコに出演する以前で、
イメージが固定されておらず、二人の共演は良かったですね。
『緑の館』物語のあらすじ
“青年アベルは、ベネズェラで革命運動に巻き込まれ、ジャングル逃げ込み、酋長ルーニーの村に滞在する。
近くの森に行ってみると、そこには今まで見たこともない植物が繁り、鳥や獣は人間を恐れることを知らない。
酋長からはあの森は危険だからと言われるが、アベルは森にますます興味を持ち出かける。
アベルが毒蛇に襲われそうになったとき、動物と会話のできる、妖精のような美しい少女リーマ(オードリー・ヘップバーン)が現われ毒蛇をなだめる。
アベルの手がリーマに触れると怒った毒蛇がアベルに噛みつき、アベルはリーマと老人の住む小屋に運ばれ手当てを受けた。
アベルはリーマの生い立ちに興味を持ちリーマの亡くなった母の故郷「リオラマ」を訪ねるが、
「リオラマ」には子孫が途絶え誰も住んでいなかった。
森に帰った時、酋長ルーニによって小屋は焼かれ、森の魔女として恐れられていたリーマは殺されていた。”
セントラルパークの獣や鳥たちが人間をおそれることを知らないところが
この映画との類似点でしょうか。
緑に覆われた森の中で、人間を見慣れているセントラルパークの獣たちは
のどかで平和な環境を満喫しているようです。